Fluency(流暢さ)について
Fluencyとは何か
Fluency(流暢さ)とは、言語を自然でスムーズに使える能力のことです。 第二言語学習において、fluencyは非常に重要な概念です。
読解におけるfluencyは、正確性、自動性、速度の 3つの要素から構成されます。速度は「語数/分(WPM: Words Per Minute)」で測定されます。
正確性(Accuracy)
文字、語彙、文法を正しく理解する能力。
間違いなく読むことができるかどうかです。
自動性(Automaticity)
意識的な努力なしに読める能力。
考えなくても自然に読めることです。
速度(Rate)
適切なスピードで読める能力。
速すぎず遅すぎない自然な速度です。
多読と速読の関係
多読(Extensive Reading)
簡単な読み物を大量に読むことで、第二言語読解の総合的な力を伸ばす学習方法です。 特に流暢さと情意面での効果が期待できます。
- 読み物は既知語率95-96%が適切
- 英語読解では98%が望ましい
- 楽しみながら読むことが重要
速読(Speed Reading)
多読プログラム内で併用することで、読みの流暢さを高める相乗効果を発揮できます。
- 読み物の既知語率は100%であるべき
- 文法項目もすべて既習であるべき
- 理解度よりも速度に重点を置く
SuiReNの役割
SuiReNは、速読練習を通じて日本語学習者の読解fluencyを向上させることを目的としています。
レベル別に設計されたコンテンツにより、学習者は自分のレベルに適した速読練習を行うことができます。 読了時間と理解度の測定により、学習者は自分の進歩を客観的に把握できます。
継続的な練習により、日本語を読む際の自動性が向上し、 より自然で流暢な読解能力の獲得が期待できます。
読書速度の測定方法
速度の計算方法
読書速度 = 語数 ÷ 読書時間(分)
SuiReNでは、コンテンツごとに設定された語数を基に 読書速度を計算します。
目標速度の目安
日本語学習者:
- 初級:50-100語/分
- 中級:100-200語/分
- 上級:200-300語/分
日本語ネイティブスピーカー:
- 小学生:100-200語/分
- 中学生:200-300語/分
- 高校生:300-400語/分
- 大学生・成人:400-600語/分